著:仁木 悦子「黒いリボン」あらすじ 知人のリサイタルのチケットを売るために親戚・知人宅を回っていた「仁木悦子」はある店の前で何年ぶりかに「国近(旧姓有田)絵美子」の出会う。チケットを売っている事を話をしていたらなりゆきで絵美子の家に行くことになってしまった。絵美子には2人の子供がいたが夫は長女だけを可愛がり、長男に対しては冷淡な態度を取り続けていた。 その為なのか長男はまだ2歳半だと言うのに少しずつではあるが性格に歪みが生じていた。 そんなある日長男が何者かに誘拐されてしまう。長男の無事が確認されないまま今度は絵美子の夫が殺害されてしまう。仁木雄太郎・悦子兄妹はこの事件を解決できるのか? 感想 彼とメールが出来るまでの間に読んでしまいました。 約2時間半だったと思います。最後まで犯人は解らず、仁木兄妹が少しずつ真相に近づくのがワクワクして面白かったです。 自分の主人公になったつもりでドキドキしながらあっという間に読んでしまいました。全214Pでしたが、内容がギュッとつまっていて良かったです。 小説を読み始めた方には少し長いかもしれませんが、私的にはオススメの一冊です。 ↓ 「殺人配線図」 「殺人配線図」 あらすじ 吉村は街で偶然、大学時代の友人「塩入(しおいり)」に出会った。2人で酒を飲みながらお互いの近況を話し合う。その時塩入は吉村にある依頼をする。 その内容とは、塩入の伯父が3年前に転落死した。事件性は無く事故で片付けられたがその原因は自分にあると言い、いとこである「みどり」はずっとふさぎ込んでいた。 そこで彼女が元気になるように転落したのはみどりが原因ではないと言う別の理由を作って欲しいというものだった。 塩入から話を聞いて困惑する吉村。しかし、彼は友人の頼みを引き受ける事にする。そして関係者に話を聞いてくうちに意外な事実が判明する。 感想 約半日で読みました(仕事をしながらだったので半日かかりました。集中して読んだら「黒いリボン」と同じ位の時間で読めるかもしれません) 黒いリボンとはまた違う、緻密で丁寧に書かれていて私的にはこっちの「殺人配線図」の方が面白かったです。 幾重にも重なる疑問。吉村はその疑問を解決する為に、関係者から根気強く話を聞き、わずかな言動も見逃さない観察力と忍耐力。そして想像力と知識の豊富さは素晴らしいものがあります。ほんの少しでいいから私にもその力があればいいなと思いました。ラジオの配線図が出てくるのでラジオを組み立てた事がある人にとってはとても面白い本だと思います。 仕事中だと言う事も忘れ、熱中してしまいました。 |